研究内容

薬物間相互作用・個人差に関する研究

薬物治療の安全性と有効性を高めるためには、薬物間相互作用や個人差の理解が不可欠です。当研究室では、薬物代謝酵素であるシトクロムP450(CYP)およびUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT)に着目し、それらの阻害や誘導による薬物間相互作用の予測とそのメカニズムを解析しています。これらの研究は、学内外の研究機関との共同研究を通じて、より実践的かつ多角的に展開されています。また、個人差に関する研究では、食事や絶食が薬物代謝酵素の発現や活性に与える影響、さらには腸内細菌叢の変化との関連についても検討しています。これにより、生活習慣や栄養状態が薬物動態に与える影響を明らかにし、個別化医療への応用を目指しています。

さらに、薬物代謝酵素の遺伝子多型に起因する個人差についても解析を進めており、遺伝的背景に基づく薬物応答の予測や副作用リスクの評価に貢献することを目指しています。